地球温暖化に関して、いろいろ議論されているが、一つ可能性として、重要なことを誰も指摘していないような気がする。
昨年太陽活動が百年ぶりの活動極小期かというニュースが話題になった。このことは経済活動とも関連があるとの説があり、大変興味深いが、このことで「温暖化懐疑論」がやや勢いをましてきたように思われる。
しかしこれは変である。なぜなら太陽活動が極小の時は過去には寒冷な気候となっている。現実は暖かくなっているのだからやはり太陽活動では説明できないのではないか?
この辺はさておき、温暖化の人間活動主因説と太陽活動主因説が対立の構図を見せており、人間活動主因説は温暖化肯定論を、太陽活動主因説は温暖化懐疑論を唱える傾向があるようである。
しかし純粋な可能性として「どちらも正しい」ということはないだろうか?
つまり人間活動と太陽活動も同じくらい「主因」でありその2つが綱引きををして、たまたま人間活動がほんのわずかだけ上回り、現在の気候変動を生んでいる・・・・少なくともこの説では太陽活動が極小になっていることの矛盾はない。
ここで私が恐れるのはその綱引きの度合である。子供同士の綱引きであれば、どちらかが手を緩めてもたいしたことにはならない。これが、横綱同士の綱引きだったとしたら、片方が手を緩めると、とんでもない力で綱は引かれることになる。つまり、人間活動がそのままで太陽活動の低下が収束したら、とてつもない勢いで温暖化が進むのではないか?さらに言えば、太陽活動が逆に活発化したら・・・?
こう考えると人間活動主因説など楽観的なシナリオの一つであり、想定されるリスクを過小評価している可能性がある。人がリスクに備えるとき、「最悪のシナリオ」まで想定し、備えるからこそ楽観的に行動出来るのではないか? あなたが自動車保険に入るとき、対人補償額が1000万円と、無制限ではどちらが安心して車を運転できるだろうか?
もっとも、無制限に温暖化を食い止める方法を考えるのは容易ではないが・・・。
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